168話その後

 

 

 

 

 

 

 


「良守ー、起きなよ。良守」

「んー…なんだよ、なんで夜中に来るんだよ」

「俺、頑張ったから褒めて貰いに」

「はあ?って、うわ、ちょっとっ」

「褒めてよ」

「入ってくんな、冷てぇっ。つか、何を褒めろっつーんだよ」

「俺もさー嫌なのにね。仲間には優しくしたいのに」

「優しさの前に遠慮を覚えろ」

「お前子ども体温だねー安心するよ」

「うるせぇ。テメェは冷たいんだよっ。だから布団に入ってくるな、俺の布団はお前仕様になってないんだよっ」

「春日さんたらさ、俺にパフェ喰うなっつーんだよ。デカイからって。偏見と差別だよね」

「ああ?春日さんって夜未さんか?知り合いか?」

「うん。駄目だよ、彼女を好きになったら。お前は俺のなんだから」

「ならねぇよ。っつか、お前のモンでもねぇよ。寄るな、触るなっ」

「でさー、俺のせいって言うんだよ。まあそうだけどね。細波も細波でさー何が不満なんだか」

「誰だよサザナミって。っつか、何がお前の所為なんだよ。意味不明すぎだよ」

「あーホントお前の側って落ち着くわ」

「俺は落ち着かねぇ。離せ抱きつくな」

「お前ホントちっちゃいねー。俺がお前の年くらいはもっと大きかったよ」

「俺はまだ成長期なんだよっテメェなんかすぐに抜かしてやらぁっ」

「無理だよ。お前はこのままじゃないと、駄目」

「無理と駄目は違うだろうが」

「そうだなぁ。けど、このままがいいよ」

「俺の成長をお前が止めるな。って、もうホント出てけよ。夜行の人たちが心配するぞ」

「うん、朝までには出て行くよー…」

「いや、今出てけって」

「うん」

「うん、じゃなくて。兄貴?」

「………」

「………ね、寝てやがる………くそ、兄貴の腕が重くて動けねぇ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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細波さんを脅した後、良守に愚痴っている兄は嫌だなと思って書いてみました。
会話がかみ合ってません。
褒めて欲しいんじゃなくて慰めて欲しいんです。
言いたい放題の兄と、律儀に応えている弟。
デキてるんだかデキてないんだかよくわかりません。

 

07/06/09
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