紅麗は不定期に初期型に戻るという。
以下烈火談。
パソコンの前に置かれたDVDの山に俺は頭を傾げた。
貼ってあるタイトルは。
『マリア戦』、『形代零蘭戦』、『石王戦』、『木蓮戦』…などなど。
全て最初に紅麗の屋敷(っつーか、森のだけど)で戦ったやつ?
そういや、モニターで全部俺らのこと見てたんだっけ。
でも、何でこれが今紅麗のパソコンの前にあるんだろう。
そう、思ってた。
その日の夜。
紅麗の寝室で、紅麗の帰りを待っていたんだけど。
待ちくたびれて寝てしまった。
んで、何となく目が覚めて、水でも飲もうとキッチンへ向かったら。
声がしたんだ。
紅麗がテレビでも見てるのかなぁ。
と思って、リビングの方へ行った。
そこで見たモノは衝撃的だった。
ソファに座ってテレビを見ながら、ふふふ…と笑う紅麗がいたのだ!!
俺は一瞬迷ったが、紅麗の所へ行くことにした。
間違っても紅麗がアダルトビデオの類を見るわけないから、そこは一応安心して。
そして、俺がそっとテレビを見ると。
ちょうど、さっき話したDVDが流れていた。
形代零蘭と戦ったヤツ。
俺はまた頭を傾げたよ。
だって、今更夜中に見るモンじゃないだろ?
で、思い切って紅麗に声かけてみた。
「紅麗…何、見てんの?」
ゆっくりと振り返った紅麗の顔にはなんだかいつもと違う笑みが張り付いてた…。
「烈火じゃないか。どうした」
あああ、なんか目が恐いよ。
瞳孔がちっちゃいよ、部屋暗いのちっちゃいよ。
「ど、どうしたって…紅麗、何見てるのかな…って…」
「ああ…お前も見るか?」
それから、見たモノは…。
形代零蘭戦のビデオの筈なのに、俺ばっか映っている映像。
編集でもされているらしく、見事に俺しか居ない。
しかも何故か色んなアングル。
こんなにカメラってあったのか…と思うくらい。
そして。
「霧沢風子を見守るお前の表情がいいな…」
から始って。
「心配そうな顔がまたいい」
何がいいんだ!?
「このアングルはいいだろう?下からバッチリだ」
何がバッチリなんだ。
「くくく…動けず苦悶の表情のお前は最高だ…」
こ、こわいよーっっ!
何なんだっこれじゃまるで最初の頃の紅麗じゃんかっ
変態チックな紅麗じゃんかっ
「そうだ、烈火」
「はい…?」
紅麗は怯えて固まる俺を楽しそうに見ながら一言。
「今度ロープを買ってくる、拘束してSEXをするぞ」
形傀儡があれば一番良かったんだがな…。
と言う、紅麗の言葉を頭のどっかで聞きながら俺は。
気を失ったらしい。
コレが俺が初めて見た“初期型に回帰する紅麗”だった。
以後度々目撃するが、触らぬ神に祟りなし(ちょっと違う)
被害が及ぶ前に回避している俺を誰が責められるだろう…。
ちなみに、拘束プレイはまだやってない。
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えーくだらなくてゴメンナサイ。
そして烈火の萌え所である形代零蘭に拘束される(っても糸だけど)
場面をあまり語れなくて残念。
拘束プレイ…。
形傀儡があれば、どんな格好でもOKよね。
ああ、もったいない。
魔道具だけでも残して欲しかったです。
色々使えるのに。
ちなみに。
兄様の萌は遠夜の萌え。
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