「ふっ追い詰めたぞっ」
追い詰める
右手にはスリッパを。
左手には殺虫スプレーを。
なんちって。
現在時任の目線は黒光りする害虫へと向けられている。
一時期はぎゃーぎゃー騒ぐだけで、俺が殺して始末してたんだけど。
やっぱむさ苦しく、非衛生的な男2人暮らし。
次第に慣れてきたのか、慣れざるをえなかったのか。
自分で殺すようになった。
まぁ、その片づけは俺がするんだけど。
さっきからスプレーをさんざん浴びて、ソレはもうすぐ死ぬだろう。
だけど確実に死ななければ安心できないらしい。
床とか壁とか変色するからやめろとは言うけど。
兎に角スプレーしつづける。
後で、換気を必要とするくらいに。
「久保ちゃん、後よろしく」
そう言って時任は窓を開け始める。
さっきまで時任がいた場所には、白い物体。
なんでもソレに触らずにゴミ箱へぽい、という代物らしい。
スプレー缶に入った、虫の動きを鈍くさせるモノをソレが埋まるくらい吹付けてる。
それを使うなら自分で捨ててよ、と思わなくはないが。
それでも気持ち悪いらしいので仕方がない。
ぺろん、とそれを床から剥がして。
ゴミ箱へ。
それにしても、殺虫剤の臭いが部屋中に。
煙草くらい、体に悪そうだ。
窓、あけて暫く出かけた方がよさそうだ。
「時任〜鴇さんとこに行くよ〜」
そう言って、俺らはその部屋を出た。
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いちおうWAですが。
執行部でも可です。
ほのぼの、ゴキネタ。
たしかとっきーはゴキがダメだったような。
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